上棟で見えてきた、木の架構と風景の関係|奈良市-VP社事務所新築計画

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上棟が始まりました

奈良市で進めている社屋の新築工事が、上棟を迎えました。基礎の上に柱と梁が組み上がり、図面の中でずっと考えてきた建物のかたちが、現場で一気に立ち上がる瞬間です。

今回は事務所棟と倉庫棟、ふたつの棟からなる構成です。それぞれの骨組みが立ち上がったことで、建物全体の大きさや、棟と棟のつながり方が、ようやく体感できるようになってきました。

構造体を、そのまま見せる

この建物では、梁や野地板をあらわしにする計画です。構造を天井裏に隠してしまうのではなく、木の架構そのものを空間の表情として使いたいと思っています。

上の写真で等間隔に並んでいる梁は、このまま仕上がりとして見えてくる部分です。
天井を張って隠すのではなく、構造体そのものを見せることで、木造ならではの力強さやあたたかさが空間に表れます。

上棟した現場では、梁や垂木が連続して架かる様子がよく分かります。
木造ならではの力強さとあたたかさが感じられ、この建物の雰囲気が少しずつ見えてきました。

あらわしにするための、見えない準備

梁や野地板をあらわしにする場合、電気配線にも事前の準備が必要です。
天井裏に配線を隠す一般的な納まりとは違い、仕上がったあとに配線を簡単に隠すことができません。

そのため、照明や設備の位置を考えながら、あらかじめ必要な配線を仕込んでいきます。
最終的に木の表情がきれいに見えるように、見えない部分の計画も大切になります。

木の架構の中に、軽やかな鉄骨階段を

今回、倉庫棟と事務所棟には、それぞれ鉄骨階段を設置しています。
木の構造体の中に鉄骨階段を入れることで、空間をすっきりと軽やかに見せたいと考えました。

上は写真は事務所棟の鉄骨階段。

こちらは倉庫棟の階段です。

木のあたたかさと、鉄骨のシャープな印象。
その対比によって、空間全体が少し引き締まって見えます。

階段が入ることで、上下階のつながりも分かりやすくなり、建物の中をどのように移動するのかも現場で実感できるようになりました。

建物の中から見る、南側の風景

上棟後、建物の中から南側を見たとき、想像以上の爽快さがありました。
南側には田んぼが広がり、季節とともに緑が濃くなっています。

更地のときや基礎工事の段階でも、この敷地の見晴らしの良さは感じていました。
ただ、建物の骨組みが立ち上がり、実際の室内に近い場所から見ることで、風景との関係がよりはっきりと見えてきました。

事務所や会議スペースから、日々の仕事の中でふと視線が抜けること。
室内にいながら、田んぼや山並みの季節の変化を感じられること。
この場所ならではの魅力を、改めて実感しました。

この建物らしさが、少しずつ見えてきました

上棟は、建物の骨格が見えてくる大きな節目です。
木の構造体をそのまま意匠として見せること。
鉄骨階段によって空間を軽やかに整えること。
そして、南側の風景を日常に取り込むこと。

これまで考えてきた設計の方向性が、現場で少しずつ形になってきました。

ここから屋根や外壁、内部の仕上げへと工事が進んでいきます。
この木の架構と風景の関係が、どのような空間として完成していくのか、引き続き丁寧に見ていきたいと思います。

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カテゴリ 奈良県奈良市-VP社事務所新築計画

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