高低差のある敷地で、基礎をつくる。|奈良市-VP社事務所新築計画
基礎工事・配筋の工程へ

現場は配筋の工程に入っています。完成してしまうとコンクリートの中に隠れて見えなくなる部分ですが、建物の安全性や耐久性を左右する、ある意味で一番大事な工程かもしれません。

今回の敷地は高低差があるため、基礎スラブの高さも場所によって異なります。そのため、コンクリートを一度にまとめて打つのではなく、低い方のスラブを先に打設し、残りを後から打つ手順としました。高低差のある基礎を一発で仕上げようとすると、どうしても精度や品質にしわ寄せがきます。少し手間でも、無理のない段取りで進めることが、結果的にきちんとしたものをつくることにつながると思っています。

地盤面より低い打継ぎ部には、止水プレートを

倉庫棟の基礎スラブと立ち上がりの打継ぎ位置は、地盤面より低いところになります。こうした箇所はどうしても水が入り込むリスクがあるため、打継ぎ部に鋼板製の止水プレートを埋め込む処理をしています。
止水プレートは水の侵入を防ぐだけでなく、シロアリの侵入経路をふさぐ効果も期待できます。完成すれば誰の目にも触れない部分ですが、建物を長く使っていくためには、こういうところを丁寧にやっておくかどうかが、じわじわと効いてくると感じています。
見えない部分に、どれだけ手をかけられるか

配筋、打継ぎの処理、止水対策——基礎工事は、見えなくなるものばかりです。でも、そこに手を抜かないことが、建物としての信頼感や耐久性を支えているのだと思います。高低差のある敷地では特に、基礎のつくり方ひとつひとつに判断が積み重なっていきます。現場では職人さんたちと確認しながら、着実に進めてもらっています。
配筋越しに南の田畑が見える

配筋や型枠が組み上がってくると、建物の輪郭がおぼろげながら見えてきます。その隙間から南側の田畑の緑が広がっていて、ああ、この建物はこういう風景の中に建つんだな、とあらためて実感する瞬間がありました。
事務所や休憩スペースからは、室内にいても季節の移ろいを感じられるような場所にしたいと思っています。基礎工事の段階ながら、その手応えを少しずつ感じはじめています。
次の記事
前の記事 擁壁のある土地|奈良市-VP社事務所新築計画
カテゴリ 奈良県奈良市-VP社事務所新築計画
奈良県香芝市のムラカミマサヒコ一級建築士事務所は、地域に根ざした建築設計事務所です。
奈良・大阪・京都を中心に、戸建て住宅、店舗、マンションの新築設計から、リフォーム・リノベーションの設計監理まで幅広く対応しています。
住まいづくりに関するご相談、設計のご依頼は、下記のお問い合わせフォームよりお気軽にご連絡ください。初めての方からのご相談も歓迎しております。
奈良県周辺で建築設計事務所や一級建築士への依頼をご検討の方は、ぜひ当事務所へご相談ください。
